高知高教組日誌

高知県高等学校教職員組合の活動や教育に関わる情報を発信していきます。

給与減額の提示

12月25日、教職員の給与の減額について、高知県教委より提示がありました(本ブログ11月25日に関連記事)。今後、各教職員組合と県教委の間で交渉がもたれます。

提示のあった給与の減額率(案)は次のとおりです。

【管理職】
管理職手当が支給されている職員:4%の減額。併せて管理職手当の額の10%減額を継続

【管理職以外の職員】
期末勤勉手当に係る役職加算が10%の者(経験年数26年以上):2%の減額
期末勤勉手当に係る役職加算が5%の者(経験年数10年以上):1.5%の減額
期末勤勉手当に係る役職加算がない者:1%の減額
臨時的任用職員(期限付職員):0.5%


本年度の減額率と比較して「1%緩和」との声もありますが、果たして、そのような「捉え方」でよいでしょうか。

教職員の賃金は本来、本人と家族の生活費、そして教職員がその専門性を高め、職責をまっとうするにふさわしい知識・技能・熟練に必要な養成費によって決まるものです。

したがって、給与の減額は、県当局が教職員の仕事や専門性を「その程度」に認識している、と捉えることもできると思います。

教員免許の更新制によって教職員は「10年間の期限付講師になった」との声も聞かれます。優秀な人材確保のために支給されてきた教員特別手当も削減が進められています。

教育の切り捨て、教員の地位の低下への抵抗の視点からも、給与の減額に対して声をあげていくことが必要ではないでしょうか。

ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」(1966年)から、この問題に関係するであろう条項をいくつか抜き出してみます(数字は勧告が示されている条項の番号です)。

1 本勧告の適用上、(a)「教員」(teacher)という語は、学校において生徒の教育に責任を持つすべての人びとをいう。(b)教員に関して用いられる「地位」(status) という表現は教員の職務の重要性およびその職務遂行能力の評価の程度によって示される社会的地位または尊敬、ならびに他の職業集団と比較して教員に与えられる労働条件、報酬その他の物質的給付等の双方を意味する。

4  教育の進歩は、一般に教育職員の資格と能力および個々の教員の人間的、教育学的、技術的資質に依存するところが大きいことが認識されなければならない。

5 教員の地位は、教育の目的、目標に照らして評価される教育の必要性にみあったものでなけれぱならない。教育の目的、目標を完全に実現する上で、教員の正当な地位および教育職に対する正当な社会的尊敬が、大きな重要性をもっているということが認識されなければならない。

6 教育の仕事は専門職とみなされるべきである。この職業は厳しい、継続的な研究を経て獲得され、維持される専門的知識および特別な技術を教員に要求する公共的業務の一種である。また、責任をもたされた生徒の教育および福祉に対して、個人的および共同の責任感を要求するものである。

8 教員の労働条件は、効果的な学習を最もよく促進し、教員がその職業的任務に専念することができるものでなけれぱならない。

9 教員団体は、教育の進歩に大いに寄与しうるものであり、したがって教育政策の決定に関与すべき勢力として認められなければならない。

70 すべての教員は、専門職としての地位が教員自身に大きくかかっていることを認識し、そのすべての専門職活動のなかで最高の水準を達成するよう努力しなければならない。

114 教員の地位に影響する様々な要因のなかでも、給与はとくに重要視しなければならない。なぜなら、今日の世界的状況の中では教員に与えられる信望または尊敬、彼らの機能の重要性についての評価の程度等の諸要因は、他の対応する専門職の場合と同様、主として教員のおかれている経済的状態にかかっているからである。

115 教員の給与は、
(a)教員が教職についたときから彼らに課されるあらゆる種類の責任を反映しなければならないと同時に、教育機能の社会に対する重要性、したがって教員の重要性を反映しなければならない。
(b)類似のあるいは同等の資格を要求される他の職業に支払われる給与とくらべて遜色があってはならない。
(c)彼ら自身と家族のために適正な生活水準を確保するとともに、研修の積み重ねあるいは文化活動を続け、もって彼らの専門職としての資質を向上するに足るものでなければならない。
(d) ある種のポストは、より高い資質と経験を必要とし、より大きな責任をともなうという事実を考慮しなければな らない。

116 教員は、教員団体との合意によって定められた給与表にもとづいて給与を支払われなければならない。いかなる場合にも、有資格の教員には、その試用期間中あるいは臨時採用中に、正式に雇用された教員を対象として規定されたものより低い給与表によって給与を支払ってはならない。
  1. 2008/12/25(木) 21:55:27|
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